海外逃亡してしまいました

保証かぶれや経営する会社の経営不振。これでもかこれでもかと降りかかる災難の中、自殺まで考えたがフィリピン移住に活路をみつけ第二の人生に邁進中。海外逃亡のいきさつからフィリピン移住の参考にまでささやかなお役に立てますように・・

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歯学部に通うコゾー。

宿題やら提出物やらで毎日睡眠時間を削って勉強している。

わたしが技工士になるための学校に通っていたときを思い起こすと、やはり歯学部はたいへんなんだなと思わされるな。

技工士になってからはいつもと夜討ち朝駆けの仕事で、睡眠時間と命を削って仕事している感じだった。

そのころの技工士友だちとよく言っていたことなんだけれど、

「今こんだけ仕事している時間を学生のうちに、勉強に割り当ててれば歯医者ぐらいなれたよね」

そういえば高校卒業してから街でばったり会った数学の先生にも言われたっけ、

「学生のころピーヒャラしていたから今苦労しないといけないんだ」

まさしくそうなんかもしれないな。

コゾーの歯学部生活も順調に行けばあと2年ちょっと。

その間苦労してもあとあとのためと思えば短いと思う、今になってみれば・・・


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写真はコゾーの提出物。無歯顎の型取りの練習らしいけれど、わたしも学生のときに使ったコンパウンドという材料を使っている。

無歯顎の型取りには利点も多い材料ではあるけれど、いまは歯科医師を業としている人でこれを使っている人はほとんどいないんじゃなかろうか。

学生なので基本とか歴史背景も学ぶ必要があるのか、また手先きの訓練でもあるんだろうか・・・

でも程々にして現実的なテクノロジーも勉強しとかないといけないんじゃと思うのは老婆心かな?

特に今はデジタルが歯科にもだいぶ取り入れられてきているんで、外に出てからカルチャーショック受けまいか?

アメリカに住む友人の息子も向こうで歯学部に通っているらしいけれど、学校でもデジタル全盛だそうな。

学生時代に優等生だった同級生が、卒業と同時にその学校の先生になったことがあり、ものすごく不思議に思ったことがあった。

なんで経験のない人が人に教えることができるんだろう?というのが自分の中の疑問だったけれど、フィリピンでも同じみたいね。

半ば生徒をいじめているんじゃなかろうか?と思えるようなほど、小さなところをほじくり出して再提出させるみたいな・・・・

まあ若い頃の苦労はなんとやらか・・・

それにしても歯医者というのは頭がいいだけじゃなく、手先も器用じゃないといけないみたいで、やはり大変なんだな。




うちのコゾーは今大学の前期が終わって、一ヶ月ほどの休み期間。

11月から後期がはじまるげな。

雨季もそろそろ終わりかという今日この頃、10月の中旬に後期のエンロールメントがあった。

学費を納めて後期も勉強しますよ、ということだけれど、うちのコゾーは歯学部に通っているし、しかも私立の大学なんで、日本だと私みたいな困窮邦人じゃなくとも一般家庭でも学費を払うのは大変じゃなかろうか。

どっかで参考になることもあるかもしれないので、ちょっと学費のことなど今日は・・・

こちらに越してきたときにコゾーは小学校一年生。
日本語はとりあえず先に習得しておいた方が後が楽だろうと、日本人学校に入れた。

日本人学校の学期は日本と同じ3学期制で、新年度や夏休みも日本のそれに合わせている。

もうその日本人学校も卒業して久しいので、学費なんかはまた値上がりしているんだと思うけれど、うちのコゾーが通っていた時は一学期4万ペソくらいだったと思う。

日本円で今のレートだと9万円くらいかな?それが3学期分必要なので年間27万円か・・

今通ってる私立の歯学部の学費が一期5万ペソ。年間2期で10万ペソだから22万円くらいか。

もちろんこのほかに教科書や制服なんかがかかるのだけれど、それでも日本人学校のほうが高いということに今更気づいた。

それでもコゾーは日本語英語タガログ語すべて読み書きもできるので、私の目論見と努力は報われているような気がする。
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マニラの日本人学校は中学部までしかないため、こちらの大学に入るためにはもう一年足りなかった。

今現在はまたこちらの制度が変わって、以前は小学校が6年、そのあとハイスクールが4年だったのが、ハイスクールも6年になって、日本の中学高校の期間と同じになっている。

うちのコゾーの場合はその制度変更直前だったため、ハイスクールの期間が4年間で大学に入った。

日本人学校の中学部3年間では一年足りない計算で、現地の高校に編入し追加の一年はそこで過ごした。

それまで日本語オンリーだった学校から、いきなり現地の学校に入れたのでしばらく言葉の面で大変だったみたい。

タガログの会話はできても読み書きと授業はまた別物みたいね。

学校近くの塾のようなところでほぼマンツーマンで現地のお兄さんが勉強を教えてくれたのでなんとかかんとか無事に卒業することができた。

この辺は日本人学校で案内されていたことでもあったんだけれど、やはり現地の学校なり、インターナショナルスクールに行くと、言葉の面で一年余分に通うことになる場合もあるといわれていたっけ。

このハイスクールの一年間はあっという間に過ぎてしまって学費がいくらだったか思い出せない。はは

知り合いのフィリピン人の子が医学部に通っているけれど、私立の医学部で一期10万ペソらしい。

ちょうど歯学部の倍か・・・

日本だといくらかかるか詳しくはないけど、それでもこっちのほうがだいぶ安いのは間違いないな。

台湾とかサウジのほうは外国の歯学部を卒業すれば、本国の国家試験が受けられるらしく、そういった国からの学生が多いのもうなずける。

日本の場合はそうはいかないみたいだけれど・・・

逆にこちらの国家試験はフィリピン人じゃないと受験資格がない。

うちのコゾーは日本とフィリピンの両方の国籍を持っているのでいいとこ取りができる。

あと3年半で卒業か・・・まだまだ私も働かなくてはいけないな・・・
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編入試験と面接も無事パスして、高校4年生から編入可能という結果をもらったのだけれど、編入試験を受けたのがまだ日本人学校中学部の卒業前で、卒業後今度はいきなり高校4年生になるわけで、そう考えるとなんかかなり違和感のある話だ。

日本人学校は日本のスケジュールに合わせているため3月に卒業だが、フィリピンのローカルの学校は新学期が6月から始まる。

2ヶ月ほどの長い春休みを過ごし、晴れて高校4年生になった息子だけれど、学習の内容が今までのものとかなり違うようで苦労していた。

数学と理科の内容が自分の頃を思い出しても日本の高校3年の頃に習ったようなことをやっている。
しかも教科書から当然試験問題まで英語なものだから、よけいちんぷんかんぷんだ。
日本人学校の中学部までの宿題なら手伝ってやることも出来たが、このレベルになると自分も物理や数学は苦手だったのでもうお手上げ状態だ。

理科の生物や科学あたりは固有名詞もいきなり英語になるとなじみがなくなってくるし、数学にしてもたとえば「2x3=6」とか「3分の2」とかを英語で言えといわれれば、普通は何だっけ?となる人が多いのではないだろうか。

もともと学校の成績はあまりよくなかった息子は、何をやっているのか分からないレベルだったのではないだろうか。

もう一年留年するもやむなしかなと思っていたが、学校のすぐ前に塾のようなものがあり、ここはほぼマンツーマンで分からないとこを教えてくれるとのこと。
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塾の風景、右下の男性が講師。
国立大の卒業でアルバイトらしい。

一回2時間で400ペソ。
ここにしばらく通ううちに何とか理解が追いついてきたようだ。

その後何とか留年もせずやってきた息子も来年3月で今度は高校の卒業になる。

こちらでは9月頃から卒業後の進路が話題になるようになり、10月の頭になると各大学の入学試験を受けることが出来る。

日本の入試と大きく違い、決まった日にいっせいにテストがあるのではなく、受験生が都合のいい日を選んで学校に行きテストを受けることになっている。

テストはほぼ毎日土日を除いて受けることが出来るようで、毎回同じ内容なのかどうかちょっと分からない。
多分同じ内容なのではないかと思うのだが、そうすると最初に受けた人が試験内容を後の人に教えることが出来るじゃないかといいたくなるが、日本と違いある程度の学力の判断にするだけのようで、大学に入ること自体は難しくないようだ。

日本だと大学入試に受かることが目的みたいになっているけれど、こちらでは入るのは難しくないが、入ってからちゃんと勉強しないと卒業できないという風になっているようだ。

こちらのほうが理にかなっているような気がするんだけどね。

受験料も300ペソだったかで、朝試験を受けると午後には結果が分かるという簡単さ。

そんなこんなでわが息子は歯学部を受験し無事受かった。

日本ではまず自分には逆立ちしても歯学部にやる経済力は無いけれど、これもフィリピンならでは。

オヤジの築いてきたものが無駄にならないようにとの息子の選択ではあったようだが、これも面白いのではないだろうか。

仕事柄私の周りには歯科医師がたくさんいるので、いろんな情報には不自由しない。
聞けば学費も日本人学校にやるよりは大分に安い。

いろんな大学に外国からの学生が勉強に来ているのも理解できる。

ただし歯学部や医学部は入学卒業することが出来ても、外国人はこちらの国家試験を受けることが出来ない。

国によってはこちらで卒業して本国に戻ってから国家試験を受けることが出来る国もあるようで、台湾とかサウジ系の学生が結構な数こちらの大学で勉強している。

日本の場合は日本の法律のため、こちらの歯学部を出ても日本で国家試験を受けることが出来ない。

うちの息子の場合は二重国籍者としてフィリピンの国籍を持っているので、こちらの国家試験を受けて歯科医師になることができる。ただし日本で開業することは出来ないけれどね。

つらつらとこちらの教育や受験事情を書いてきたけれど、何かの参考になれば幸い。

なんにしても言葉はある程度習得しないと、日本語しかしゃべれないとやはりこちらでの可能性は広がりにくいように思う。

子供は親が思っているよりこの辺は柔軟なので、試してみる価値はあると思うけど・・

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