前の会社を辞めて以来周りの反応がなかなかおもしろい。

前の会社での肩書きがそれなりなものだったので、「もったい無い、なんでまた?」というのが多いかな。

あとは、あまり親しく無い人であれば、「住むところはどうするの?これからどうするの?」と、なんかこちらが無職になって、いよいよ困窮邦人のドツボにはまっていくと思われている。

表向きは心配しているようなそぶりで、実際他人の不幸は蜜の味と思っているのは見え見え。

まあ、実際うちの嫁さんとコゾーにも心配されてはいたんだけれど、彼らは運命共同体だからそれは当然か。

次の仕事は決まっていたのだけれど、長年の友人とのコラボなので、はっきりした条件は何も知らないまま話し合わないままだったし。

前のところはなんだかんだで恵まれた条件ではあったのだけれど、だんだんと人的ストレスとかが増えて来て、なおかつそれが現時点では解消できない状態だった。

目をつぶって周りの弱い立場の人を犠牲にし、自分の立場を温存することはできたんだけれで、性格的にそれはやりたくなかったしな。

自分自身そういう状況で続けても、別のどっかにひずみが、例えば病気になってしまうような気がしたので思い切った次第。

長年温め続けて来た自分のおっぱいビジネスで、ある程度稼げるようになってから、とも思ったのだけれど、現実的に夕方6時くらいで仕事を終えても、会社の場所は少しはずれにあったし、それからマカティまで息子を迎えに行って、いつもの渋滞をくぐり抜けながら自宅に戻るのが時には8時くらい。

そっからご飯食べるとあとはソファーで寝てしまい、おっぱい作る元気もない。

今までにこういう思い切りかたをしたのは、勤め人を辞めて自分の技工所を作り独立した時と、あとはやはりフィリピンに移住することを決断した時ぐらいか・・・

まあ、数少ない決断の経験から、一歩踏み出してしまえばあとはどうにかなる、とだけはわかっていたので年齢的にも多分これが最後かなと思いつつ退職。

その後、友人との仕事の立ち上げを手伝いながら約半月。

フィリピンは通常月2回に分けて給料が支給されるのだけれど、だいたい15日と末日。

今月は15日が日曜日だったので、月曜日が予定された給料日のような日。

受け取るまでは色々と不安だったのも正直なところだけれど、色々な好意で前と変わらない収入は最低限確保できることになった。

あとは仕事自体が十分な収入を生み出すようにしないとね。

まだ少ないとはいえスタッフもいることだし、今はそれぞれ我慢してくれているところもあるのは重々承知。


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そういったよもやまのことを思いながらランチに嫁さんが作ってくれた弁当を食べる。

フィリピンのエビはなかなかうまい。
例の10年選手の使い慣れたアルコールストーブで温めた弁当はアツアツで、ふたを開けると湯気が立ち上る。
ご飯は先日、日本から来られたお客さんが好意でわざわざ重いのを持って来てくれたコシヒカリ。
エビはちゃんと一匹ずつ背ワタを取ってあるし、こういうのがつくづく幸せなんじゃなかろうかと思ってしまった。

世の中には必要とするものが十分なく、いかに頑張って自分のところに多く持ってくるか、という幻想の中で世の中が動いているような気がしているんだけれど、もうそれは卒業しよう。