顔面補綴という仕事もしていて、耳、鼻、目、指、乳房など人体の欠損した部分をシリコンなどで回復する仕事。
フィリピンではなぜか耳の患者さんに多く縁があり、特に営業活動もしていないのだけれど、それでも患者さんがたずねて来る。
大体が小耳症といって生まれながらに耳が小さい状態のケースを正常な大きさにというのが多い。
でも中にはほかの事情の場合もあるようで、時々分けありのケースも見る。
すっぱり切り取られた状態の患者さんもいたっけ、土台となる部分が平らなので、この場合つくる側としてはかなり形を作りやすいケース。 ただ付き添いの人も含め、異様なくらい始終押し黙っているのが何かの裏の事情を想像させた。
もうひとつ最近追加の耳をというので再来院した患者さん。 男性だけれども、パッと見、悪いけれど引いてしまうような状態。
浮気の現場を奥さんに押さえられ、浮気相手の目の前で酸をかけられたのだとか。
顔の左側が眼球の変色と皮膚のただれにあわせて、耳も溶け落ちていた。 やはり見た目で引かれてしまうため仕事に就けないとのこと。
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