国内といってもフィリピン国内のこと。
こちらに越してきた当初は携帯電話は当時勤めていた会社から支給されたものを持っていたけれど、
電話がかかってくることはほとんどなかった。
たまに嫁さんから連絡が入るくらいで、もちろん自宅、といっても実家にしばらく居候させてもらっていただけど、
こちらも私宛に電話がかかってくることはなかった。
日本にいたころは公私の別なくしょっちゅう電話が鳴るし、先物取引の電話勧誘でもかかってきた日にゃいらいらも極致。
支払いの督促や、クレジット会社、債権回収業者なんかからかかってくるようになるともうストレス以外の何者でもなく、頭も一気に薄くなる勢いだ。
それがフィリピンにきたらあたりまえっちゃあ当たり前だけれど、どこからも電話がかからない。
物足りないとかそういうものではなく、そういうものに今までいかに煩わされていたかで、
電話がかからなくなるだけでもストレスの大半はなくなるような気がする。
携帯電話というものが出来てからはなおさらのこと、どこにいても電話が通じるというのは便利でもあるけれど、常にストレスの種を抱えて歩いてるようなもんでなかろうか。
フィリピンに来てからもういつの間にか10年。
フィリピンの場合は固定電話よりも携帯電話のほうが利用は多いような気がする。
こちらの場合市内通話だと定額制だけれども、市外になると料金が高くつくのだとか。
携帯電話だとその区別がないし、プリペイド式で使っている人がほとんどだけれど、
ロードの種類によって同じキャリア間であればかけ放題とか、テキストし放題などいろいろオプションがついてくる。
そういう事情もあるのだろう、仕事の番号と私用の番号を別にすればいいけれど、私のようにめんどくさくてひとつの番号で済ましているととんでもない時間でも仕事の電話やテキストが来る。
日本でのプレッシャーを逃れてフィリピンに来たようなものだけれど、いつの間にかまた同じようなプレッシャーを感じる毎日が続いているような気がする。
知り合い女の子が里帰りをしているとのこと、バスに12時間乗ってフェリーに乗って、さらに陸路をバスで移動しないといけないらしい。
場所の名前からグーグルマップで調べてみると、別の島でまたかなりの田舎のようだ。
観光客もいるというからたぶん普通に観光客は飛行機で行くところなんだろう。
その子の場合はそんなお金がないもので陸路をはるばる行くのらしい。
ユーチューブでも動画で見ることが出来たけれど、そういうところに行って住み着いてしまったら
もう社会復帰できないような気がする。
テレビもないらしく、周りの海はきれいなのだとか。
住むところでもあれば生活費はそれほどかからないようだし、
いつの間にかマニラで収入を増やすために必死に働いている自分をはたと振り返ってしまった。
今そんな田舎に移り住めばかえってぼけるかもしれんなあ。
でも地産地消で地元で採れる食べ物を食べ、今みたいな仕事をやめてしまえば変な病気になることもなさそうな気がする。
そういうことを考えるこのごろはやはり疲れてるんだろうねぇ。
コメント