先日からさるモデルさんの歯にかかわっている。
image
一部拡大切り取りの写真なんで不鮮明なのはご容赦。

 写真に写っている歯の左から3番目。
実際の口の中では真ん中から2番目の歯で、側切歯という歯になるのだけれど、もともとご自身のこの歯は神経が死んでいる歯で色が少し黒ずんでいた。

職業柄それはマイナスポイントということで治療することになったのだけれど、写真は試適時のもの。
一般の人と違って写真撮影時やビデオ撮影時と、特殊なライトの下でも自然に見えないといけないため一本だけとはいえなかなか厄介。

両サイドが天然の歯だけに技工士泣かせの症例なの。

この写真はクリニック内で考えられる様々な光源の下でチェックした中の一枚。 

ちと白すぎるのと赤みが足りないので再度調整しないといけない。

モデルさんだけに、その美しさはすでに保障されているわけで、当人からもそういったオーラは感じられる。
さらに当然水着やなんか露出度の高い衣装で人前に出ることも多いから免疫ができているのか、クリニックに来る時も結構な露出度の高い恰好で来られる。

日本のクリニックだと毛布みたいなものの掛けてくれたりするところもあったと思うけれど、常夏の国フィリピンではエアコンが効いているとはいえあまりそういうこともしない。

この時もそうだったのだけれど、胸元の大きく開いた服なんかだと結構目のやり場に困ることもあるし、治療時は前掛けで隠される胸元も、この時には試適だけ、また普段の衣装の状態でのチェックということもあり前掛けなしだった。

お見せできないのが残念。

そういえば昨晩このブログのアクセス解析を見ていて ひとつ引っかかる検索ワードがあった。
「技工士 逃亡」という検索ワードでこられていたのだけれど、そこからいろいろ日本のサイトを見てみて、改めて日本の技工士さんたちの現状を 思い出させられた。

やはり仕事が職人さんなので、私自身もそうなのだけれど人とのコミュニケーションをとるのが苦手な方が多いように思う。

そういうのもあってやはりどうしても裏方の立場に置かれやすいわけで、社会的にも経済的にも難しい立場に立たされているように思う。

私自身痛いほど経験してきたことなのだけれど、いつの間にかフィリピンに根付いて、周りの陽気な環境に染まってしまったのか、そんな日本の現状も久しく忘れていた。

技術的には世界一といってもいいレベルの日本の技工士さんなので、思い切って外に目を向けてみるとまた別の道が開けると思う。

「逃亡」じゃないほうがもちろんいいけどね。